Xファイル NO.15 〜 原発の電気が3分の1になるわけ


Q:上グラフの❷のところを見ると、これは原発の電気じゃない?
水力発電とか 火力発電とか、ほかの発電所は動いたり止めたりしているけど、原発だけはずっと同じに電気をつくっているんだね。 どうしてこうなるの?

A:原子力発電所にはスイッチがひとつしかないの。 オン と オフ これだけ。つまり、動かしはじめたら、最大の出力で動かしつづけるしかないし、さもなければ出力をゼロにする、つまり、止めるしかないわけ。
原発というのはそういうふうにしか運転できないもので、出力を下げて中途半端ちゅうとはんぱに動かそうとすると、とっても不安定になるものなの。

やってできないことはないらしいけど、出力を下げて運転する「出力調整試験しゅつりょく ちょうせいしけん」をしようとしたら、その原発のまわりの人たちの反対運動が起こって電力会社もそれからやっていないのよ。
*(伊方[いかた] 原発 1988年)
それに、1986年に起こった史上最悪の原発事故=チェルノブイリ原発事故は、出力調整運転の試験中におこった事故だということよ。


Q:じゃあ、原発は動かしはじめたら、止めることはできないの?
A:13ヶ月に一度、定期検査ていきけんさをすることが法律で決まっていて、その時には止めてるけど、それまでは最高出力で動かしっぱなし。だから、原発でつくられた電気は多くなるのね。

こちらの記事は"よくわかる原子力"より引用致しました http://www.nuketext.org/indexkids.html