XファイルNo.5 〜 自然放射線

■自然放射線って何?

 原子爆弾原子力発電所から出る放射線とはちがい、人間が作りだしたのではない放射線を 自然放射線といいます。その中には宇宙や太陽や地中からでてくる放射線や食べ物の中にある物質がだす放射線がふくまれます。そのために「生き物は地球上に誕生したときから放射線を受けている」という説明よく聞きます。

 でも下の図を見てください。この図は、地球が誕生してから現在まで、地球にふりそそぐ宇宙からの放射線宇宙線)や紫外線しがいせんと、地球の生き物の関係をえがいたグラフです。

 図中A :生命が生まれたのは生物に害をあたえる宇宙線がとどかない深い海の底でした。

 図中B :生物が浅い海でも生きられるようになったのは、地球上にふりそそぐ宇宙線をふせぐバリアー(ヴァンアレン帯)ができた後でした。放射線が命に危険にならないくらい少なくなったからです。

 図中C :海の中に酸素を作り出す細菌さいきんが生まれると、大気中にたくさんの酸素がたまりオゾン層ができました。植物や動物が海から陸に上がって生きられるようになったのはこのオゾン層が命に危険な紫外線を防ぐようになったためです。

 このようにみてみると、生き物は放射線の害がすくなくなり、命に害をあたえない場所にひろがっていったことが分かります。

*こちらは全て、"よくわかる原子力" http://www.nuketext.org/index.htmlより引用しました