サイダーハウスルール


この曲は映画"サイダーハウスルール"のメインテーマです。この映画のサウンドトラックは全てスコア版(歌手が歌っていない楽器だけの演奏である映画のサウンドトラック)、私はインストルメンタル(同じく楽器だけの演奏)のJazzとかあんまり聴かないから、あえて購入したということはそれだけ優れたメロディということ、私にとって。

映画は2000年に日本公開。静かな映画の中に、独りの青年が大人になる過程を美しい映像で語ってくれる。同年米国アカデミー賞では脚色賞に原作・脚本を手掛けたジョンアービング助演男優賞にマイケルケインが受賞している。
アカデミー賞では脚色賞と脚本賞がある、違いは
脚色賞:原作がありそれに手を加え脚本を仕上げた者
脚本賞:オリジナルの脚本を作った者
"サイダーハウスルール"は原作者と脚色した者が同一なのが面白い。しかし脚本を手掛けた期間が13年。それだけの思いや、熱意、挫折や苦労はかかせなかったでしょう。

ホーマーは孤児院に産まれたが、何度も里親に気に入られず孤児院に戻されてしまう。ラーチ先生は"この子は特別な子、ここで育つ運命"と孤児院で共に生活していく。"人の役にたつ存在になれ"、父親のように愛情を注いでいく。しかしホーマーは成長し孤児院を出ることを決意する。そして果樹園で働き始め"サイダーハウスルール"(果汁を搾取する果樹園の規則)を目にする。
生まれて初めて海を見た瞬間、恋をする瞬間、働くということ、人の醜さや悲しみを知ること。青年の目線から、同時に自分自身や自分の子が成長していく様子がリンクされる、そんな物語なんです。

ちなみに私はアカデミー賞を生放送で観てましたが、受賞したマイケルケイン(ラーチ先生)のスピーチが紳士で素敵でした。受賞を逃したトムクルーズシックスセンスのハーレイジョエルオスメント、ジュードロウ、グリーンマイルのマイケルクラークダンカンら一人一人に敬意を払いコメントされたからです。
また観たくなるな、劇場で。
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